村上春樹の「意味がなければスイングはない」文春文庫、読みました。これは大変面白かった。ブライアンウィルソンBrian Wilsonも、ウディガスリー Woody Guthrieも、作曲家プーランク Poulencの作品も、ゼルキンRudolf SerkinとルービンシュタインArthur Rubinsteinもスガシカオも(もっと)聴いてみたくなります。これからこの本を読む人は目次を見て「ウディガスリーとかプーランクだとか知らないなあ」と感じる人も多いでしょうけど、それは気にしないでいいんです。僕もこの本で初めて知る演奏家が多いわけですが、そこに出てくる作曲家なりピアニストたちの生活ぶりを書いた村上春樹の文章が大変に面白いわけで、「ああこんなに能天気でいいかげんな生活を送った音楽家たちの演奏を一度は聴いてみたいなあ」という気分にさせてくれます。村上春樹、クラシックもジャズもポップスも実にじっくり深い所まで聴きこんでいるなと感心させられました。今日の収穫はその他に、岡山での学会、新幹線EX-ICカード、など。
おまけ1。菅野よう子作品についての資料。Wikipedia菅野よう子、ビクター社記事、菅野よう子攻殻機動隊、「来地球記念…」、YouTube シートベルツ, – Tank! (live)、
おまけ2。しまなみ海道自転車。
コメント
村上春樹といえばamerican short storyばかり訳しているのかと
思いきや、音楽の世界まで。こっちはどっちかというと村上龍の
世界のような気がして、やられた感があります。
英語が堪能ということは人生が豊かになるということなのでしょうか。
久々に村上さんの本、読んでみたくなりました。
僕は村上春樹の小説を読んだ事がないのですが、
この「意味がなければ…」はかなりおすすめできます。
スタンゲッツもウィントンマーサリスも
もっと聴きたくなってきました。ぜひ読んでくださいな。
私は村上春樹の小説が好きなのですが、彼の音楽エッセイは小説より好きなのではないか?とすら思う時があります。
昔、東京の千駄ヶ谷に好きなお店がありよくビールを飲みに行っていたのですが、その途中に村上春樹経営のジャズ喫茶がもとあった場所がありました(現在はカフェ)。いつも「ここに昔春樹さんがいたんだなあ」と思うと、感慨深かったですね。
村上春樹のジャズ喫茶経営経験の話は、
この本の「あとがき」で初めて知りましたよ。
ジャズ喫茶経営とはなるほど、とうなずけるくらい
彼は実に深く音楽を聴きこんでいる人です。
しかし、村上春樹ジャズ喫茶のあとを訪問した人が
こんな身近にいたとは驚きです。うらやましいです。
村上春樹さんの小説はいろいろ読みましたが、長編の方が比較的好きなような気がします。(世界の終わりとハードボイルドワンダーランドとか羊をめぐる冒険とかダンスダンスダンスとか)
村上春樹さんが学生時代の一時期いたという都内の和敬塾(学生寮?)に兄が学生時代の5年間住んでおり、泊まりに行ったことがあります。目白台の田中角栄御殿の目の前にあり、朝はテニスのパコーン、パコーンていう音で目覚めることができます。たまに右翼の街宣車で目覚めることもできます。
なかなか風情のある寮で、小説と重ね合わせると、村上春樹の世界に少しはいれたような気になれます。(1973年のピンボールの頃?)
なんと。yocomoさんも村上春樹と
そんな接点があったんですか。
僕は村上春樹の長編小説を読む元気はないんですけどね。