パクリ・盗作 スキャンダル事件史

宝島社の『「パクリ・盗作」スキャンダル事件史』を読みました。音楽、文学、ネット記事などで「盗作だ」と指摘された過去の事件の経緯をざっとまとめた本で、立場としては「パクリはすべて悪だ」とする意見もとりあげつつ「盗作、類似をすべて攻撃すると作家や作曲家の創作活動は制限されすぎる」という意見もきちんととりあげています。(漫画スラムダンクのコマを盗作したとされる末次氏の漫画「エデンの花」の問題、そしてそれに対する全作品絶版回収の処分が適切かどうかの問題、またそれについての竹熊氏のコメントなどもていねいに記載しています。(ネット上では竹熊健太郎氏が語る、現場と著作権法のズレ(IT media news記事)も面白いです。)なかでも山口貴士弁護士のインタビュー記事、「出版社の安易な絶版回収は自由な表現を萎縮させるだけだ」は一読の価値がある記事でした。
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