大阪府が大阪センチュリー交響楽団への補助金を減らすかどうかが議論となっています。橋下知事を好きか嫌いかは別にして、地方交響楽団経営問題は気になるので少々調べました。ネットで調べると大事な点は三点、(1)大阪府にオーケストラは4つある。(2)2007年にも大阪府の楽団を統合案は出ている(橋下知事就任は2008年2月)(3)大阪フィルよりも大阪センチュリーは助成金に頼る率が高い、この三点です。四つのオケは大阪フィル、大阪センチュリー、大阪シンフォニカー、関西フィル。ブログ「エンターテイメント日記」で良い記事をふたつ見つけました。在阪オケ問題を考える(2007年7月記事)と、大阪センチュリー交響楽団のこれから(2007年9月記事)です。またブログ「響」で「オーケストラが一つ消える?」(2008年4月)記事では「果たしてこれだけ必要なんだろうか?」という交響楽団四つへの疑問が書いてあります。広島交響楽団も国や企業からの補助で成り立っているわけで、独立で黒字になるわけではないから他地方の楽団状況も勉強になるでしょう。wikipediaオーケストラ記事を読むと「オーケストラは、…国や自治体の助成金や企業・個人(スポンサー)の寄付により、ようやく成り立つ例も少なくない。」としてEMIの支援を失ったフィルハーモニア管弦楽団の例、をあげています。また日本オーケストラ連盟の「第5回 アジア太平洋地域オーケストラ・サミット2006」の記事を見るとドイツのオーケストラが減少しているコメントもありました。「1990年の東西統一時にはオーケストラの数は168団体以上、演奏家の数も12,000人以上が確認されたが、2006年にはオーケストラの 数が133団体、…演奏家の数は10,000人にまで減少…」という発言。「GRIPS文化政策ケース・シリーズ2 東京交響楽団」(PDF書類)15ページには2003年調べ、各地のオケの公的助成率が示してあり。各地の楽団ごとに公的助成率は1割から7割までさまざま。広島交響楽団の51.5%はまずまず。大阪フィル25%は立派で、大阪センチュリー72.4%は助成に頼り過ぎといえるかもしれません。
コメント
4つもあるんですか!!
ちょっとびっくり&多いのかな・・と、正直思います。
また、その運営が、公共団体に支えられている率が高いのも
知りませんでした。独自に運営してるものと思ってました。
公の文化事業ととらえるべきなのか、無駄遣いと考えるのか
人によって様々でしょうね。ただ、一律に、費用対効果で
計れない部分もあるでしょうね。
オケが四つあるのは
僕も調べるまで知りませんでした。
地方自治体の補助金、ゼロにしろとはいいませんが
3割か4割くらいが現実的ですかね。
自治体の補助、企業からの賛助、と自力でかせぐお金、
これのバランスがほどほどでないと長続きはしないでしょう。
他の分野で例えるなら、
公園整備とか美術館運営に地方自治体が補助金だすのと
似ているでしょうかね。直接利益を生み出す要素とはいえないけど
公園のまったく無い都市には人は寄ってこないと思います。
拙ブログ、「エンターテイメント日誌」を記事の中でご紹介下さり、ありがとうございました。ここで一つだけ確認しておきたい事項があります。
「在阪オケ問題を考える」は昨年7月に、「大阪センチュリー交響楽団のこれから」は昨年9月に書いた記事であるということです。つまりこれらは橋下知事が誕生する以前の内容であり、補助金額も現在報道されている数字とは異なっていることをご了承下さい。
ですから関西経済連合会会長が、オーケストラ統合案をぶち上げたのは2006年4月のことになります。しかしその警告にもかかわらず、この2年間在阪4オーケストラは自分たちの保身を図り、なんら具体的な対応をしようとはしませんでした。そのツケが回ってきたというのが、実状なのです。
雅哉さんコメントありがとうございます。
わかりやすいよう本文中に引用記事の年月を書き足しました。
オーケストラ統合案の2006年4月から2年経過とは深刻ですね。
経済界からオケへの支援も徐々に減りそうな予感です