昔みた映画に「007ムーンレイカー」というのがありました。(映画と小説の話はずいぶん違うそうですが)悪の帝王が世界征服のため、自分の選んだ人間50人くらいと一緒にロケットにのって宇宙に逃げて、地球上に核爆弾をばらまいて落とす。他の人類が死んだ後に地球に戻り、選ばれた仲間と、理想の(自分に都合の良い)世界をつくりあげるとかいう計画だったのですが、(当然ジェームスボンドがこれを阻止します)選ばれた50人くらいで近代的な文明生活を何年かけて再現するのかな、という疑問がずっと頭の隅に残っていました。ロケットで避難するには重い設備は積めないし地上に戻った後は農業漁業も必要だ、ガス水道電気も使いたいと考えると、製鉄をやらなきゃ文明は到底復活できないな、というところが気になる点です。鉄器が無いと農業も一苦労。で気になって最近は昔の製鉄を調べてみました。みつかったのがこれ。(島根県雲南市の)鉄の歴史博物館。説明を読むと「 弥生時代の終わり頃になると、鉄をつくる技術が伝えられ、各地で鉄づくりが発達しました。 特に吉田町には良い砂鉄があり、木炭にする木もたくさんあったので、鉄づくりに適した土地として非常に盛んに鉄づくりが行われました。」とのこと。そうか鉄鉱石を掘り出さなくても最初は砂鉄でいいんだと気づけば、つまり007の映画の悪役の富豪ドラックスは地上に戻る時に島根県吉田町に着陸したら砂鉄で簡単に製鉄できるのか、と納得できました。(FNの高校物理)「製鉄の歴史」をみると「鉄鉱石は熔けなくても鉄に変えることができることである。一酸化炭素COが鉄と結合している酸素を奪って二酸化炭素CO2となり、鉄鉱石は金属鉄になる。」などなど昔の製鉄の重要な事項がかいてあります。参考に鉄—使われてきた歴史によると「メソポタミアを滅ぼしたのは紀元前15世紀ごろのヒッタイト人で、彼らこそが世界史上初めて鉄器をもった人類であると言われています。」とありました。(オマケ1。wikipediaによると007ムーンレイカー特撮監督は、『サンダーバード』を手がけた、デレク・メディングスとのこと。これポイントです。ブログ記事「映画バカ黙示録」007ムーンレイカーも楽しい。)(オマケ2。本日の広島市渋滞事情です。買い物に行ってみると12月のためか東西の通り(相生通り)はかなり混雑していました。八丁堀交差点から紙屋町交差点までが約10分という印象。 12月の土曜日曜はなるべく車の運転は避けたい気分です。)
コメント
ムーンレイカー、小学6年生の時に上野まで観に行きました。
当時は入れ替え制じゃなかったので続けざまに2回観ました(笑)
ですが、そんな話であったことはまったく覚えていません。
そして今DVD等で見直したとしてもなおひこさんのような視点を向けられる自信が自分にはまったくありません(;^_^A
んー50人はちょっと足りなすぎるかもしれませんねー
それにロケットで宇宙に脱出するよりはシェルターとかの方が安上がりで確実なような気もしますねー(笑)
コメントどうも。
ロケットで宇宙に脱出するよりシェルターが確実というのが
まさにその通りなんですよ。なんだか無理矢理に派手な話に
作り替えて派手な映画を作りたい方針だったんでしょうか。
それにしても「一から文明を作り直す」という妄想は
僕の中ではなんだか面白い素材でして、製鉄の他にも
原油掘り出し作戦、ガラス作り、森林伐採と木造建築などなど
ヒマな時の妄想に使えますよ。
いま、薮田絃一郎著「ヤマト王権の誕生」が密かなブームになっていますが、それによると大和にヤマト王権が出来た当初は鉄器をもった出雲族により興されたとの説になっています。
そうすると、がぜんあの有名な出雲の青銅器時代がおわり四隅突出墳丘墓が作られ鉄器の製造が行われたあたりに感心が行きます。当時は、西谷と安来の2大勢力が形成され、そのどちらかがヤマト王権となったと考えられるのですがどちらなんだろうと思ったりもします。
コメントありがとうございます。
ヤマト王権と鉄器の関係は
よくわからないのですが
鉄器の製造の始まったころの
歴史がもっといろいろわかると
楽しそうな気がします。