熊本市の慈恵病院が設置予定の「こうのとりのゆりかご」(通称赤ちゃんポスト)設置に対して賛否両論が出ています。東京新聞記事では、ドイツでも賛否両論あるという点を病院の蓮田理事長が説明。また読売新聞記事では、赤ちゃんポストの歴史などヨーロッパでの例も紹介。さらに「04年に虐待で死んだ子ども58人のうち、7人は母親が自治体に妊娠を届けず自宅などで産んで数日後に命を奪われたケースだった。」という例も紹介しており、赤ちゃんポストの必要性を感じさせる数字をあげています。ディベートフィードバック掲示板というページにはいくつかの意見がありますが、参考になる数字として、「年間中絶件数:28万9千件(2005年度。出典不明。多分厚生省)、年間捨て子件数:約480人(年度不明。厚生省調べ)、年間自殺者数:3万人以上(ここ8年間。出典不明)、里親希望者:160組以上(岡山県医師会に全国から登録している里親の数)」というものがありました。他の資料だと 「厚生労働省によると、捨て子の相談数は年間200件前後」という記事もあるので捨て子の数は普段から全国では結構あるようです。「捨て子 site:www.mhlw.go.jp」という方法では厚生労働省の示す捨て子統計の数はウェブ上に見つかりませんが「遺棄」で探すと「子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について」(PDF書類)に平成16年(2004年)1/1–12/31までの1年間の統計があり、1年間の死亡例58人のうち、生後1ヶ月未満の死亡事例では(中略)「死亡の直接の原因は、遺棄及び放置が3例、絞首が2例であった。」というのが掲載されています。子どもが虐待などで命を落とさないためには赤ちゃんポストが有効かもしれません。(以下は4月に追記。「赤ちゃんポスト「次善の手段」欧州で復活…」(iza記事)の中で、1188年、フランス・マルセイユの病院に初めて設けられた赤ちゃん預け装置「ルオータ」を紹介。このiza記事が昔のヨーロッパでの例をたくさんあげています。)
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